「軒」と「屋根」のちがいとは

突然の雨に降られて、通りすがりの軒先で雨宿りをする。かつての日本にはよく見られた光景だったかもしれません。

近年では、防犯上の理由や宅地と道路を明確に分ける意味合いから塀が作られるようになり、軒先で雨宿りをする姿を見かけることの少なくなり、古き日本の風景として記憶の中に残るばかりです。

この記事では「軒」と「屋根」のちがいについてご紹介します。

目次

「軒」とは

「軒」とは、「のき」と読むと、「屋根」の下端で建物の壁よりも外側に張り出した部分のことを指しています。

一般的には「軒先(のきさき)」という言葉で使われることが多いようです。

「けん」と読むと、家屋の数を数えることに用いる助数詞の意味が主ですが、ときに、お店の雅号や屋号の一部として「〇〇軒」などのような使われ方もします。

「屋根」とは

「屋根」とは、建物の上部に位置する構造物で、外壁などとともに居住空間の外周部を成すもののことをいいます。

粘土瓦やコンクリート瓦、トタン、銅板、ガルバリュウム鋼板、化粧ストレートなど、「屋根」に使われる素材は様々です。

「軒」と「屋根」のちがい

「軒」と「屋根」の説明からもお分かりいただけたと思いますが、「軒(のき)」は「屋根」の下端で建物の壁よりも外側に張り出した部分のことであり、「屋根」の一部となります。

「屋根」は、建物に雨や雪などが入ることを防ぎ、居住空間を守る役割があります。

風の影響から家屋を守り、プライバシーを守る役割もありますが、その役割は主に外壁が担っていると言ってもいいでしょう。一方で「軒」とは、外壁全体や扉や窓(室内)を雨や日差しから守る役割があります。

よく似た役割を持つものとして玄関扉や窓の上に小さく張り出した「庇(ひさし)」というものもありますが、「庇」はあくまで、玄関扉や窓の部分を守るもので、「軒」は家全体の外側を守る役割、となっています。

このように、「屋根」の一部である「軒」は、「屋根」と「軒」、「庇」「外壁」などとトータルで、外周部として居住空間を守る構造物という役割を持っています。

「軒」と「屋根」のちがい まとめ

今回は「軒」と「屋根」のちがいについて紹介しました。現代の住宅事情では、大型のマンションに住む方の人口が大きく増加したことなどから、子供のころの居住地の記憶をたどられた方や、祖父母の家に帰省されたときのことを思い出された方もいらっしゃったかもしれません。

時代の流れや建築物、その工法が変わっても、「屋根」や「軒」、「庇」といった構造物の持つ意味や役割を知っておくことは、いずれ何かの役に立つのではないでしょうか。

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